お菓子勉強家 松林千宏 おかしなブログ

毎日お菓子を食べて、毎日お菓子を勉強しています

レジェンドにやっと会えた話

カルビーさんには最高技術責任者(CTO)という方がおりましてね。


簡単に言いますと、みなさんが食べているカルビーさんのあんなスナックやこんなスナックを作る技術の最高峰がいらっしゃるのですよ。


…とはいえ、なかなかメディアに出ない方でしてね。


私もようやく先日、初めてお会いできたのですよー!


(で、興奮冷めやらずペンを取っているのです…笑)


もちろん2ショットも…笑

還暦過ぎには見えないスマートさとお茶目さ。


スナック界のレジェンドは、私が連打の如く繰り出すおかしなお菓子の質問攻めにも、的確にスラスラと答えてくださってねぇ。涙


まずググッても出てこないことを、たくさんご存知だし。ホントにすごい!


あー、楽しかった!!!


レジェンドには学ぶものがたくさんありました。(もっとメディアに出たらいーのに)


またちひろの知らない世界をご教授頂きたいなぁ。


その前には、勉強!勉強!


レジェンドのように歳を重ねるべくお菓子の勉強、がんばります!




作れなかったポテトチップス

まあ、もう、時効かなとも思うので。

 

私は、素敵なお菓子を「伝える」という活動と、お菓子を「作る」という活動もしているのですよね。

 

いわゆる、商品開発というものですが、


そのお菓子を作る、という活動の中で、実はとても素敵なポテトチップスを作る構想があったのですよ。

 

いやー、これは世の中にない!きっとみなさんに喜んでいただけるポテトチップスが作れるぞー!と意気混んでいたのですが、

 

まあ、さまざまな事情があり、結局作れなくなってしまったんですよ・・・。

 

でも、最近、ふと、アレってもしかしたら、また作れるんじゃない?と。

 

私、お菓子に関してはあきらめが悪いのでね。笑

 

あきらめたらそこで試合終了。

 

きっと私はまた、作りますぞ!

 

というわけで、メディア関係のみなさま。

少々時間がかかると思うのですが、もし、私と一緒に作ってみたいなーとか、話ぐらいは聞いてもよいよ、などありましたら、ぜひお声かけくださいませ!


早いもの勝ち!いや、誠意がある方勝ちかな。

きっといい仕事しますよー!笑

お菓子のランキングに少しモヤモヤする理由

よくテレビや雑誌で「お菓子のランキングを付けてくれませんか?」と言われることがたびたびあります。

かつての私は、あのー、そのー、ランキング付けが正直苦手でしてね…

どうしてか?と言いますと…

お菓子のランキング付けというのが「おじいちゃんと、おばあちゃんと、お父さんと、お母さんと、お兄ちゃんと、お姉ちゃんと、弟と、妹、どれが好きですか?」と言われているような気がしてしまって…苦笑。

家族に順位付けはしないでしょう?
(面倒くさいヤツ。私か、笑)

しかーし!

普通のみなさんは、1日10個のお菓子を食べないでしょうし、

ランキングはきっかけになるというか、ちょっと食べてみようかな、と選びやすくなるものだよな、と。

もちろんお菓子は嗜好品ですので、私が付けたランキングを押し付ける気もまったくなく、みんな違ってみんないい!

その日の気分やその時のシチュエーションで今日はコレ!ってやつを選んでいただければよいのかなと思っています。

今日はすごーく甘いもの!とか、しょっぱいものの気分とか。暑くなってきたたらさっぱり味とか、軽い食感がいいな、とかね。

というわけで、私のランキングもその日その時の場面でやや変動しますことをあしからずご了承くださいませ。笑

そうそう。近日、あのみんな大好きお菓子のお土産菓子のランキング付けをさせていただきますよ。

いやー、迷いに迷いながら今の状況を鑑みながらしっかり付けましたよ。

みなさんの今日はコレ!の参考になればうれしい限りです。

あのお菓子、どこに売ってる?が、わかるアプリ

このたびカルビーさんが、期間限定のお菓子が、どこのお店で買えるのか?スマホで検索できる機能を開発されました。

www.fnn.jp

実は、地味にカスタマーセンターにお問い合わせが多いのがこの「あのお菓子、どこで売ってるの?」の声。

たしかに、気になる新商品はすぐ食べたいものねぇ。うんうん!

でも、わざわざカスタマーセンターに問い合わせるのも…ねぇ、って方も多いのでは?

私も探しに探して、それでも見つからない場合は、急ぎませんとメールで問い合わせするときもありますが、こんなことでと、気がひけるのもたしかで…。

というわけで、スマホカルビーさんのアプリからお近くのお店を表示してくれます。

まま、正確にはカルビーさんの出荷情報なので、リアルな店頭情報ではないのですが、出荷したのが2回以内、3〜4日以内…とわかるので、十分目安になるかと。

さらに、この開発についてまるっと外注・・・ではなくて、社内でやろう!とカルビーさんの中でも指折りのシステムマニアSさん中心に行っているっていうのが、また素晴らしいんですよねー。

コストも極力抑えながら、スピードと効率を上げていく。今にあっている戦略かと。

ますます進化するスナック界のリーディングカンパニー。これからも楽しみにしています!

www.calbee.co.jp

うまい棒はどうして43年も10円を守り続けたのか?

うまい棒がこの4月出荷分から、希望小売価格を税別10円から12円に…、

というニュースはみなさんも もうご覧になったかと思います。

 

 

発売から43年の歴史の中で、初めての値上げ。

 

でも、この「うまい棒、値上げどうする?問題」は、

たびたび話に上がっては消え、上がっては消えという状態が続いておりまして、

それでも10円を貫いているので「あれ?どうして?足長おじさんみたいな人でもいるのかな?」と疑問に思っていたものです。

 

思い切って、その当時、やおきんのレジェンドであり、

うまい棒を作った男の一人と言われているIさんに

伺ってみたことがあるのですが、「いやね、みんなが助けてくれるんだよ。」と。

 

Iさんは昔ながらの寡黙な方ので、話をかみ砕いて言いますと、

うまい棒には、やおきんの方だけでなく、

パッケージやさんも物流やさんも、うまい棒に携わる人みんなが

うまい棒にお世話になっていて、

 

そのみんなが「なんとか10円を守りたいよね!」という思いが強いのだそうです。

 

ですので、この値上げ問題が浮上するたびに

「じゃあ、ここを削ってみませんか?」とか、

「そこはこうしたらどうでしょう?」とか、

10円を守るために動いてくれるのだそうです。

 

涙…。

 

愛されるお菓子というのは、ここまで周囲を巻き込むのだなぁと

胸が熱くなりました。

 

一昨年、そのレジェンドのIさんがやおきんさんを勇退されたのですが、

自分が携わっている間は10円を貫いた、ということですよね。

 

きっと周りの皆さんも「Iさんがいるまでは!」、と

守り抜いたのではないかなと。

 

うまい棒が10円でいることが、

Iさんへのこれ以上ない花向けだったのかもしれません。

 

 

これからもうまい棒は、みんなに愛され続ける

国民的駄菓子であり続けていただきたいなと思います。

 

 

私には、ささやかにうまい棒の素晴らしさや、その周囲に垣間見える話をお伝えすることぐらいしかできないのですが、

 

うまい棒は、

適量を買う・・・・・急に売れちゃうと物流や製造も大変だから、ね。

あまり大きく話題にせず、そっとしておく・・・・少数精鋭の会社さんなので、テレビやメディアの対応も結構大変なのですよ。

 

通常運転、通常通り、が負担をかけないことなので、ね。

 

 

いつも通りうまい棒買って、いつも通りうまい棒食べて

微力ながらこれからもうまい棒を見守っていきたいと思います!

 

うまい棒、大好きだ―!

 

チロル プレミアムピスタチオ、開発秘話!

さて、とても久しぶりの更新ですが(す、すみません…)

「発信することが大事だよ」との声を受け、書いていきたいと思います。

 

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チロルチョコ

プレミアムピスタチオ

45円(税込)

1/18(火)ローソン先行発売

 

まるごと1粒ピスタチオが入った、ちょっと贅沢なピスタチオですよ。

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いやあー、ピスタチオ 人気ですよね。

※ちなみに周囲のピスタチオたちは私が新聞紙ではさみ、全体重をかけてつぶし、撒きました。映える写真って大変ね。笑

 

実は、昨年もピスタチオのチロルを発売して、おかげさまで売れたのですよね。

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新商品「チロルチョコ〈ピスタチオ〉」を全国のローソンで発売|チロルチョコ株式会社のプレスリリース

 

ならば今年も…となり、でも二番煎じではなくて中身も外身もしっかりパワーアップしたものに仕上げたく、うーんうーん唸っていたんです。笑

 

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中身は、丸ごと1粒ピスタチオが入った、しっかりピスタチオが味わえるものに仕上がったのですが、さて、外身はどうしようかなと。

 

昨年がパッケージが2種類だったんだから、今回は3種類?それって安易?

 

で、ピスタチオの魅力をもう一度見直してみることにしました。

 

ピスタチオがヒットしたのは、その濃厚な味わいやヘルシー感ももちろんなのですが、この色!

 

ピスタチオグリーンが、売り場でもSNS上でもソソルんだよなぁ、と。うんうん。

 

そんな時、ぼんやり見ていたインスタで、ピスタチオカラーのネイルを発見!

 

グリーン色が1色ではなくて、濃い色からだんだんと薄い色になるピスタチオグリーンのグラデーション!コレだ!と。

 

5色のグラデーションは、パッケージでもなんとか色が出せそうだね、と進めていたのですが、一つ気になることが。

 

売場を想像するに…

1 お店で5色のグラデーションのチロルが並ぶ。

2 気づかないお客さまが買う。次の、またその次のお客様も買う。

3 なんかグラデーションかよくわかんないのが残る。

 

いや、まあ、残ってもいいのですが、これって5色のグラデーションだということを

さりげなく伝える方法はないかなと。

 

パッケージに番号でも振る?

No.1,2,3,4,5?

わかりやすいけど、芸がない?

1,2,3,4,5?

ピ、ス、タ、チ、オ?

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ピスタチオ!!!!!

 

というわけで、キャラクターが吹き出しで「ピ」「ス」「タ」「チ」「オ」と

つぶやくようなデザインができあがりました~!

 

ちゃんと「ピ」なら「ピ」、「ス」なら「ス」の口の形になっているのもお見逃しなく!笑

 

ちなみにピスタチオは「ナッツの女王」と称されているので、女王らしく冠をかぶっているのでした。

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そして、名前も付けたのでした。愛。

 

なんともたいへんな世の中に、お菓子で何かをすることしかできない私ですが

1人でも多くの方にお菓子で楽しんでいただければうれしいなと思っております。

 

お菓子は楽しく!

今年もお菓子の素晴らしさを発信してまいります。

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箱にも「ピ」。

 

そして もう、次のチロルを鋭意、検討中です。フフフ。


 

 

どうして日本のポテトチップスは評価されるのか?

さて、先日テレビにて放送された「ポテトチップス」について。

 

簡単にテレビの内容を申し上げますと、海外の方から見ても「日本のポテトチップスはおいしい!」とご評価いただき、でも、それはどうしてなのか?とささやかながらコメントをさせていただきました。
 
まず、そもそも海外のみなさんの自国にもポテトチップスはありますよね。
 
それなのに「日本のポテトチップスはおいしい!」とご評価いただけたことが、大変うれしかったのでした。
 
・・・という感情はちょっと置いておいて。笑
 
ポテトチップスは、基本的には芋、油、塩、以上。
原材料自体にはそんなに違いはない(もちろん掘り下げれば違うのですが、伝わりにくい)。
 
 
ですので今回は、テレビという短い尺の中で伝えることを考慮して、海外と日本のポテトチップスの違いを「食シーンの違い」と「塩味」に絞ってお伝えしたかと思います。
 
(=海外は食事として食べる→塩味しっかりのほうが合う。カルビーさまの食塩の量が少ないのについつい食べてしまう連食性、味付けの工夫など)
 
ですが、本当はまだまだまだまだたくさーん違いはあるのですよねぇ。
(制作担当の方と何時間話したことか…。笑)
 
例えば、じゃがいもの「カット」の仕方。
カルビーさんのギザギザの形ってひとつだけだと思ってませんか?
 
カットの仕方と揚げ方の組み合わせだけでも、なんと11種類!
 
またじゃがいもの品種や季節により、毎日カットの厚みは工場で微妙に調整しています。毎日ですよ!
 
でも、毎日料理を作っていると思えば、毎日調整するのは必然。
 
つまり、ポテトチップスを作っているのではなく、おいしいと喜んでいただけるための料理を作っているのですよね。
 
 
料理というと、ん?と思われる方も多いのかもしれませんが、今日のじゃがいもに最適の調理方法を、というイメージのほうがわかっていただけるでしょうか。
 
その調理する目線がみなさんが思っている以上に高いのですよね。
 
 
さらにポテトチップスのクオリティを支えているのが、「日本の消費者の目」。
 
(私もその視点は海外の友人から指摘をされて納得したのですが)、日本の消費者は商品の味や品質はもちろん、デザインやパッケージ。
 
安全性や新規性、広告などすべてに渡り感度が高く、基準が厳しいのだそうです。
 
実際に、とあるグローバルメーカーは日本での商品づくりにシフト。
 
厳しい視点の日本からまず日本で発売をし、その後にアジアや海外に向けて販売を拡大するというものづくりをしています。
 
…とまあ、まだまだたくさんの理由はあるのですが、今回はこのくらいに。
 
ポテトチップスはシンプルさ故に、非常に難しいお菓子だと思います。
 
なのに、まだ進化を遂げているのが頼もしささえ感じます!
 
まだまだお伝えしきれていないポテトチップスの素晴らしさを!楽しさを!
 
日々勉強に励みたいと思います。
 
ささ、今日はどのポテトチップスを食べようかしら。