お菓子勉強家 松林千宏 おかしなブログ

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なぜ自販機? 日本ケロッグが自販機限定プリングルズを発売する理由

日本ケロッグが展開する成型ポテトチップス「プリングルズ」は27日、新商品「関東だし醤油ラーメン味」を自動販売機限定で販売する。

なぜ今、自動販売機なのか?

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プリングルズ 関東だし醤油ラーメン味」

自販機限定プリングルズを販売

2020年7月27日、日本ケロッグは「プリングルズ」のオリジナル自動販売機限定商品である「関東だし醤油ラーメン味」を自動販売機限定で販売する。

関東ならではの醤油ラーメンの味わいがベース、魚介系のだしやネギの風味が際立つ、まるで本物のラーメンかのような食欲そそる味わいだ。

 

実はプリングルズ自動販売機ルートは、2018年4月から開始。

ショッピングモールやアミューズメントパーク、映画館、百貨店などにプリングルズ缶の形を模したオリジナル自動販売機を設置し、今や全国に約1000ヵ所まで拡大している。

 

今、なぜ自動販売機なのか?

自販機展開の前年である17年と言えば、スーパーや店頭からポテトチップスが次々に姿を消した…そう、ジャガイモ不足による「ポテトチップス」の休売。

いわゆる「ポテトショック」の影響を受け、各メーカーが休売を余儀なくされた年である。

日本ケロッグは、そんな不確実な世の中を見越して、新たなチャネル展開を地道に作っていた、と言うわけなのだ。

 

自販機との掛け合わせ

注目したいのは、自動販売機に「アミューズメント性」を掛け合わせたところである。

飲料の自動販売機ような1本という150円という値付けではなく、1プレイ200円。

1回で1缶~最大3缶のプリングルズが獲得できるというものである。

 

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プリングルズ オリジナル自動販売機」

レッドとグリーンのプリングルズカラーの自販機は見るからにワクワクするし、運よく3缶のプリングルズ自動販売機から出てきたとしたら、思い出と一緒に色濃く刻み込まれるであろう。

子供だったらなおさら!楽しい思い出がおいしさにつながるのは、遠足のおやつ同様だと思う。

 

先が読めない「不確実」な世の中、事業の幅を持っておくのは必要であり、また「自販機×アミューズメント性」という 既存の知と既存の知の組み合わせは、新たな購買のあり方を提示してくれる。

 

新しいチャレンジをやめない限り、お菓子の進化は止まらないのだ。

 

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パッケージは東京の名所が背景。ラーメン屋を思わせる暖簾がなんとも小意気だ。